何かを成し遂げた時に吹く、爽やかな風
先日、昨年よりずっと関わっていた飯南高校と三ツ知製作所の「看板プロジェクト」が無事終了して、お披露目会が開催されました。このプロジェクトを以って令和3年度の飯南高校とのプロジェクトが終了しました。
振り返ってみるとゼミやサークルや講演会、OBOGとの活動などこの1年で高校生と関わる時間がとても増えました。行事が終わるたびに生徒の顔つきも変わっていき、少しずつ大人になっていく姿に頼もしさを感じました。
思えば自分が高校生の時は演劇や吹奏楽、コンピュータ部と部活を掛け持ちして、バイトも2つ掛け持ち、そしてバンド活動や文化祭の実行委員長など、本当にたくさんのことをやらせてもらっていました。演劇だけは時間が足りなくてやめてしまったけど、毎日勉強をする時間がないくらい充実した毎日でした。
一つのイベントが終わるたびに「やって良かったな」とホッとした想い出があって、特に文化祭終了後にみんなでキャンプファイヤーをしている姿を見ながら、心地よい風が吹いていたのをずっと覚えていて、その後から何か大変なことをやり遂げた後には「爽やかな風が吹く」と信じて行動できるようになりました。
なんで大人になるほど、爽やかな風を感じなくなるのか
自分自身、高校を卒業してから就職して約23年経ちました。
最初は休みが少ないなぁとか、税金を引かれると給料は思ったよりも少ないなぁとか、何か刺激が足りないなぁと思って生活をしていた記憶があって、仕事をしながらでも舞台などに打ち込んでいる知人を見ながら自分はこれでいいのかなとずっと考えていました。何か夢を持って活動している人たちの姿を見ながら、僕はなんとなくで生きる「会社員」で、誰に責められるわけでもなく、後ろめたさを感じる毎日でした。
会社ではそれなりに充実している。でも何か物足りない。充実した学生生活をした生徒ほど、多分そんなことを感じるのかなと思います。今の時代、20年前と比べてSNSなどを通じて他人の活動が見たくなくても見えてしまうし、自分と他人を比較してしまうこともあると思います。
でも、本当は他人と自分を比較して過ごす余裕なんてなくて、ダラダラ過ごすと時間はあっという間に過ぎます。「毎日何かにチャレンジ出来たかな?」と自分で考えて、少しでも前進できたかどうかでその先の20年が大きく変わってくるのだと思います。
僕自身、先輩に誘われて参画した飲食ベンチャーや独立起業という経験は大変だったけど「やらない方がよかった」と後悔したことはありません。
約1年半前に松阪に移住して、不安もたくさんあったけど気にかけて声をかけてくれる優しい人たちに恵まれて、環境を変えてよかったなと思う毎日です。まだ色々とチャレンジしている途中だけど、大人になってもちゃんと「爽やかな風」は吹くものだと、最近実感しています。
さて、コロナ禍で大変な学生生活を過ごした彼らは、なんとか無事卒業してこれからそれぞれの道を歩みはじめます。
看板プロジェクトで集められた写真は、ハートの中のモザイクアートに収められました。一つ一つ見てみると、楽しかった高校生活の想い出がたくさん詰まっています。これから先、ちょっと困ったり迷ったりした時にこの看板を見ると「あのころ頑張れたなら、大変でももう少し頑張れるかな」と勇気をもらえるはず。これから先に大変なことがたくさんあると思うけど、充実した社会人生活や学生生活になるように心から願っています。
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