人口が同じくらいで街からの距離も同じくらいで、人が減る場所、増える場所

先日、以前から地域づくりのお手本にしている「徳島県・神山町」を訪問しました。目的は「Food Hub Project 神山」が運営している飲食店「かま屋」さんでご飯を食べることでした。「Food Hub Project 神山」は地域の食材を使って色々な料理や加工品を作っている、とても素敵なチームで、元々は東京のITの会社さんたちが関わって作っている仕組み。実際に神山町という山奥でなんでそんなことが実現できているのかの肌感覚を掴みたくて、夕方に思い立ってそのまま出かけてきました。

飯高から奈良に抜けて大阪、神戸、淡路島を渡りやっとのことで徳島へ。18時前に出てホテルに到着したのが23時前でした。春に徳島県庁近くでケータリングもあるかもしれないということで、せっかくなので宿泊もそのあたりにしました。僕らのケータリングチームは主に東海地方の案件を受けていますが、過去には神奈川や静岡、京都などにも出張していて、車でいける場所にはいくスタイルをとっています。大体の場所は手前で下見を行い現地にどんなスーパーやホームセンターがあるかと言った、当日のトラブルに対応できる様に土地勘を持って現場に入ることを心がけています。

徳島は全体的に車の運転が荒かったのと、若干言葉も三重に比べてきつかったので、ちょっと恐縮してしまいました。

朝チェックアウトを済ませてまずは県庁周りの状況を確認。港には漁協の中にカフェは自転車屋さん、他にはアクタス(インテリアショップ)が混在していたり、雰囲気のいい感じでした。色々な種類の店がある割に何となく雰囲気も合っていて、色々な人が来ても受け入れてくれそうな雰囲気がとても素敵でした。夜に飲食店に行ったりするともう少し雰囲気が分かるなぁと思いましたが、今回は目的が違うのと時間があまりなかったので車で回るだけにしておきました。

神山町の人口は約5,000人。私たちが住む飯高町や飯南町とほとんど変わらないけど、移住者が増えているのはなぜか。

10時過ぎには神山方面ついていて、行った時に最初に思ったのは「飯高・飯南にすごく似ているな」ということ。飯南高校と同じで地域との連携で教育改革を行っていて、道の駅には新鮮な野菜が並ぶ。川に沿って街が形成されて、道の広さは松阪の方が広いけど、車で走っていると「これ松阪の奥じゃないか?」と錯覚するくらい似ていました。

道の駅があって温泉があって、ホテルもあるけど、交通量は圧倒的に飯高の方が多くて、ここで何で移住者が増えてくるんだろうと、正直疑問に思いましたが、事実移住してくる人は増えていて、大きめの箱でやっている「かま屋」さんにはたくさんのお客さんが訪れていました。併設されたパン屋さんにもたくさんのお客さんが訪れており、合計で10人以上の若者が働く、中山間地域ではあまり見ることのない大所帯の組織でした。

こんな組織が作れたらいいなぁと思いつつ、無理な気も全然せず「やればできるなぁ」と思えたのが大きな収穫でした。とは言え僕たちになくて神山にあるものが何かをもう少し考えて、足りない部分を淡々と補っていく必要があるなぁとも感じました。

新しく起こすことも大切だけど、伝える努力も必要

協力隊として地域を廻らせてもらう様になって1年ちょっとが過ぎて、段々と地域には魅力があるコンテンツがたくさんあることが分かってきました。ただそれが外から見て分かりやすいか?と言う部分ではやっぱりもう少しやらないといけないこともたくさんあって、そこの部分が当面の課題です。

僕たちが新しく作る民泊食堂を拠点に魅力を発信したり、その場所でデザインなども実際に行なっていくので、食だけでなく大きな意味で「地域デザイン会社」に変われる様に今から準備をしているところです。やりたいこともたくさんあるけど、協力隊の任期が終わったタイミングでスタートダッシュができる様に、焦らず地道に頑張っていきたいと考えています。

 

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