自分が決断しているようでそうじゃない人生

先日、地域おこし協力隊の初任者研修があり、三重県内の他の地域の方たちといなべ市を訪問しました。研修に参加するメンバーのほとんどが着任1年未満で、僕にとっては同期に会えるというような気持ちになるので、イベントは時間や状況が許す限り参加したいなぁと思って出かけています。

最近はコロナ禍でなんとなくみんなに合わせておかないといけない「雰囲気」になっている反面で、多様性とか、持続可能な社会をつくるとか、社会的な活動がクローズアップされることが多くなり、ニュースを見ていると「ごちゃごちゃしているな」と考え込んでしまいます。

サスティナブルやヴィーガンなど仕事で良く聞くようになり、コスメ業界ではある意味ブームのようにそのキーワードが使われています。また消費の手段として使われてしまうのかと思う反面、そうやってトレンドになりつつ少しずつ考え方も浸透していくものなのかなと、自分自身の考えもまとまらずモヤモヤしたりしています。

 越えられない壁を再認識した「いなべ」訪問

さて、いなべの研修では、主に狩猟や飲食などで生計を立てている安田さんのところに訪問する機会がありました。共通の知り合いも多いこともあり、なんとなく知っている存在だった安田さん。ゆっくりと話を聞くことが出来て、生き方にとても共感しました。

例えば年間で狩猟する頭数を決めていることなど、安田さんのお話を聞いていると常に出来る事と出来ない事を自分で認識して、ある意味「用心深く地域や自然に関わっている」のだと感じました。

僕たちは普段生活していると「越えられない壁はない」とか「努力はいつか報われる」とか、そういう言葉を耳にすることがあります。でも「永遠にこの世で生きていたい」と強く願ってもそれは叶いません。もちろんそれを願いたいけど、叶わない事なんて人生にはたくさんあるし、それが「現実」なんだと悟れば、少しは気持ちが楽になるのかなと研修を終えてそう思いました。

みんな生まれて来た環境、学んできた内容、出会ってきた人たち、食べて飲んだもの、見て来たこと聞いてきてこと、それぞれ違うことに優劣はなくて、あるのは違いだけ。僕は自分が立っている立場でなんとか思っているところに近づきたいし、不可能なことを嘆くより、これから出来ることに集中して前に進みたいと思っています。

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