2021年に考えていること

事務所を名古屋から松阪に移転して、初めて迎えた年末年始

2021年の年始は松阪で迎えることになり、引越ししたばかりということもあり、片付けやウェブサイトのリニューアル、制作環境の整理など、身の回りのことをこなすのが精一杯な感じでした。

年末には名古屋の事務所の退去も無事終わり、なんとかひと段落という感じの慌ただしい印象でした。2020年の年始に移転を決めてからコロナ禍となり、思っていた通りには全然なりませんでしたが、何とか当初のイメージに追いついてきた感じがしています。

色々な出会いもあり、先日は宮前小学校の始業式に参加させていただいたり、飯高中学校とサテライトオフィスでミーティングを行なったり、思っていたよりも色々と進捗が早くて、自分でも驚いています。

でも、デザインという手段を使ってどれだけ地域社会に貢献できるかを考えて仕事をしていたものが、より明確に実現に近づいている気もしていて、とてもありがたいことだなぁと感じています。

地域の活動で何をやっていけばいいか

僕が地域おこし協力隊として3年間をかけて何をやればいいのか、ざっくりと決まっていてもやっぱり具体的な成果が必要で、やっぱり僕は子供たちに関わることをやりたいと思っていたんだなと、学校に行ってから思いました。

僕自身小学校を3回変わって、今思えばとても精神的に負荷がかかっていつも学校へ行くと体調が悪くなっていました。田舎から都会に転校すると学力レベルが違って、転校先で急にみんながハーモニカを吹いていたり泳いでいたのを見て、取り残されていると思って焦ったりしました。

実際にいる環境から飛び出さないと気が付かないことですが、これは学生から社会人になる時に誰もが体験する、組織文化の違いだったりします。僕はそれを小学2年生の時に感じて、その時に自分のいる環境で常識が変わることに気がつきました。

子供たちが地域社会と関わることで、一歩外に出ると自分の常識と違う価値観で暮らしている人たちが大勢いることを知って欲しいと思っていて、そういう広い価値観はいつか街のコミュニティーを広げてくれるきっかけになると信じています。

もし地域に学校がなくなったら地域からバスが消える

前に誰かが「地域に学校が無くなったらバスも無くなってしまう」という話をしていた時に「全部のことが緩やかに繋がっている」とハッと気がつきました。都会では公共交通機関が無くなるなんてイメージ出来ないかも知れません。でもそれは中山間の地域だって賑わっていた時は誰も学校が無くなるなんて思っていなかったはずです。

でも効率化を考えると無くしてしまった方がいいと判断されるのは田舎の問題ではなくて、これから少子高齢化がどんどん進む中で、全ての場所で起こるかも知れない問題。僕たちはある意味、最先端の課題に取り組ませてもらえているのではないかと感じたり、これからの経験はきっと色々な場所でも役立つスキルになるのだろうと感じています。

あと、僕自身は効率化のものさしは「どこで区切るか」で変わってくるので、決して中山間地域が非効率な場所だとは思っていません。都会と田舎はグラデーションで緩やかに繋がっていて、個別の課題ではなくて、全体の課題だと思っています。

学校を守っていくことが安心して子育てをするためには必ず必要なことで、僕自身はそこの部分にたくさん関わって行きたいと感じていて、そのために今までやってきたことを活かしていけたらいいなぁと思います。

これはともに卒業生のシンガーソングライターとして活動している山崎くるみさんと、叶林業の堀内楓子さんが宮前小学校の児童と卒業生が力を合わせて作った「木のうた」という曲。小学1年生もちゃんと歌えてしまうくらい馴染みのある曲になっています。

彼らが大人になった時に、ちゃんと戻ってこれる場所があるように色々と活動していきたいなぁと、曲を聞いていて思いました。

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